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【小説】第2話 スライムゼリー【喫茶リリの日常】


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14の刻になったアストルティア。

 グレン王国の街並みにある小さな喫茶店で賄いを食べた後の私はあくびをしていた
 
 外はすごくいい天気で、子供たちの笑い声が聞こえている。

 「ん~、外はいい天気だし、お腹もいっぱいだし。ちょっと眠いわねぇ。」

 ぽわぽわしていた私は、カウンターにふっしてしまったのでした。

 「・・・さん」

 ん~

 なんか揺れてるぅ

 「リリさん・・・・。」

 誰か、呼んでる・・・・。

 ん?

 私は、がばっと起き上がった。

 どうやら、カウンターで眠りこけたらしい。

 心なしか少し頭が痛い。 


 
 「お目覚めですか?リリさん♪」

 私の目の前に、ロングヘアーの美人な人間族の女性が立っていた。
 

 「あぁ、ごめんごめん。ってゆきこさんじゃないですか。」

 彼女はあまぎゆきこさん。

 この世界にしては名字があるのはすごく珍しい。

 誰もが見惚れる美少女だ。

 「おはようございます。リリさん。」

 優しい声が私の意識を包み込んでいく

 「おはようってもうゆうが・・・・あーっ!!」

 意識がはっきりした私は慌てて辺りを見渡す。 

 「どうしましたの?」

 ゆきこさんは不思議そうな顔で私を見つめてきた。

 「やばい、まだ仕出し終わってない!」

 そうだった、仕出しが全部終わってなかった。
 
 やばいやばい、危うく今日の喫茶の料理がなくなるところだった。

 「あら、それは大変♪」

 あらあらまぁというような表情なゆきこさん。

 「ごめんねぇ、そういえば何か用があったの?」

 料理の下ごしらえしながら私はゆきこさんに尋ねた。

 「いえ、今日の夜私歌うことになるのでその前に何か食べようかと♪」

 「あ、なるほど。」

 ゆきこさんは歌姫だ。

 それも、かなりの人気の。

 そんな彼女が歌う前に何かを食べようということは、少しお腹に貯まるぐらいがちょうどいいのかもしれない。
 
 とりあえず私は・・・。
 

 「がっつりお腹すいている?」

 と、彼女に確認してみた。

 「いえ、そこまでは。軽くお腹に入れたい感じだからデザート的なものを頼もうかと♪」

 やっぱりだった。

 だとすれば、あのデザートが最適かもしれない。
 
 「じゃあ、そうねぇ。少しひんやりとしたデザート出しましょう。」

 私は、保冷庫から出した青くて柔らかい物体を取り出した。

 「ねぇ、それは何かしら?」

 ゆきこさんは不思議そうに私の手にあるものを見つめている。

 「ん?これ?これは、スライムだよ。」

 手にある物体をゆきこさんに見せながら私は答えた。

 「スライムってあのスライムですか?」

 「うん、あのスライム。」

 「これで、デザートができるのですの?」

 「まぁ、見ててよ。」

 驚くゆきこさんを尻目に私はスライムを使って調理を始めた。

 
 まず、スライムの体をミキサーにかけた。

 目玉や内臓などはすでに取り除いている。ちゃんと除かないと

 ちなみに、この世界のミキサーは真空呪文結晶を備えたカラクリにドルセリンを燃料として動いている。

 さて、ぷよぷよだったスライムがドロドロになってきた。。

 そこに、さえずりの蜜、ウェナ産柑橘系の果汁を入れて今度は私がかき混ぜる。

 ゆっくり、丁寧に。そして、しっかり描き混ざったところで

 
 「かき混ぜたスライムの中に氷結呪文結晶を入れ込んで・・・・。」

 急速にスライムが冷えていく、頃合いを見て結晶を取り出して

 あとは、型にはめて整えていきひっくり返して器に入れる。

 そして、生クリームとフルーツを添えて

 「はい、できたよ。」

 完成、スライムゼリーの出来上がり。 
 
 「わぁ、綺麗♪これがあのスライムだなんて信じられません♪」

 目の前に出されたゼリーにおどろくゆきこさん

 「まぁ、召し上がれ。」

 と私はゆきこさんにスプーンを渡す。
 
 
 「はい♪」

 スプーンにすくい上げられた青いゼリーは彼女の小さく可愛い口の中に入っていった。
 

 「う~ん、ひんやりして甘いです。」

 恍惚としたゆきこさんの顔。

 どうやら、お気に召したようだ。

 「でしょう。このゼリー、私の自信作なんだ。」

 と、私は得意げな顔で言った。

 「これを食べると、なんだかのどの調子が良くなってきてる気がします。いい歌が歌えそう♪」

 そういいながら、ゆきこさんはおもむろにゼリーを食べていく。

 「さえずりの蜜を使っているからね。スライムのゼリー質と相まって喉の乾燥を守ってくれるよ。」

 そんな説明をしながら、私は美味しそうに食べているゆきこさんを見つめていた。

 そして、完食したゆきこさんは

 「ありがとうございます。では行ってきますね。」

 と言いながら、お皿を私に渡してきた。

 「うん、がんばってね。」

 にこやかに見送る私に、ゆきこさんは笑顔で

 「はい♪リリさんも今度私の歌を聴きに来てくださいね♪」

 と言って店を後にした。

 「うん、行くよ。」

 そう言いながらゆきこさんを見送った私は、調理場に戻り夜の開店の支度を始めたのであった。

小説創作

Posted by Izumiriri